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2018/07/04

要注意!慢性腎臓病 (CKD※)❷
※Chronic Kidney Disease

梶原診療所 内科医 西本 明

慢性腎臓病の症状と検査
 慢性腎臓病は、進んでくると血圧が上がったり、尿量の調整が出来なくなり、浮腫みが出てきます。尿の変化としては、蛋白が沢山出ると尿に泡が出たり、血液が混じり血尿になります。また、腎臓の働きが落ちると老廃物が体に溜まり倦怠感が出ます。また、前回のべた血液を造るホルモンが減少し貧血になります。しかし、こうした症状はかなり進んでからおこるもので、初期にはほとんど症状がでません。したがって、慢性腎臓病を早期に発見する為には、定期検査が必要です。検査としては、血圧測定、尿検査、血液検査があります。尿検査で、蛋白尿や潜血尿をチェック、血液検査で前述したクレアチニンの測定(eGFRに換算)等が必要です。おおよその目安としてGFRが59~45が軽度腎機能低下 44~30中等度低下 29以下高度低下となります。
 最近の健診結果や医療機関での採血結果には、クレアチニンと並んで換算されたGFRが記載されることがおおくなっているので注目してみてください。

慢性腎臓病の原因と予防

 上図のように人工透析の原因となる病気は、糖尿病性腎症が圧倒的に多く、次が慢性糸球体腎炎、腎硬化症です。慢性糸球体腎炎は、免疫異常によるものが多いといわれていて、予防という点では難しいようですが、慢性腎臓病の中では少数です。慢性腎臓病の原因の多くは、生活習慣と関連したものです。腎硬化症の多くの原因は高血圧です。したがって、糖尿病、高血圧が原因となる慢性腎臓病が全体の6割です。また、慢性腎臓病の原因としてそのほかにも肥満やメタボ、脂質異常、高尿酸血症、喫煙など生活習慣と関係したものがあげられています。したがって、こうした疾患を予防する食事や運動や生活習慣の改善が、慢性腎臓病の予防につながります。すなわち減塩、肥満予防のカロリー制限、適度な睡眠と休養、適度な運動、禁煙等です。もうひとつ、薬の副作用としての腎機能障害も注意が必要です。多くの薬は、腎臓で排泄されるので腎臓に負担がかかります。したがって、すべての薬が腎障害の原因となりえますが、薬物性腎障害の原因として多いのが消炎鎮痛剤(膝や腰の痛み止め、風邪の解熱鎮痛剤として使用)です。薬を長期に服用しているときには注意が必要です。
 慢性腎臓病は、症状がなく進んでいきます。予防に心がけ、高血圧、糖尿病、高尿酸血症で治療中の人は特に注意が必要で、定期検査を受けましょう。